風になりたい




君の声が好き。
君の笑顔が好き。
君が愛おしくてたまらない。



ずっと前から君を知っていたはずなのに
いま 僕は はじめて君を知る。
もっと知らない君を見てみたい。



大きな声で笑っても 囁くように語っても
ここでは森のお喋りだけ。
僕らも自然の一部だね。



ねぇ?
どうしてこんなに世界は美しいのかな。
こんなに美しく見えるのは何故なんだろう。



僕が変わったから?
君が変わったから?



天国なんて信じない。
だって楽園はここにある。
一緒にいられるだけで幸せなんだ。
君以外 何もいらない・・・


さよなら なんてしたくない。
君の一部になれたら いいのにな。
けれど なれない事も知っている。



だから僕はこの世界に溶けて君を守り続けるよ。



君の髪をはためかせ 
頬に触れて涙を乾かし
優しく包んで抱き締めてあげる。



いつも僕は君の側にいるよ。



そう・・・



きっと僕は風になる。